角谷さんのお話

今日,JavaからRubyへ ―マネージャのための実践移行ガイドの訳の人こと角谷さんのお話*1を聞くことが出来ました.実は角谷さんには夏のオブジェクト倶楽部JavaからRubyへ ―マネージャのための実践移行ガイドにサインしていただきました.その時に○○(うちの会社名)の方が出席されるとは珍しいですねーと言いながらサインしていただきました.その会社でお話を聞けるなんて思ってもみませんでした.
と脱線話はさておき,お話の内容を詳細に書くと訴えられかねないのでそこには触れないような部分で備忘録*2

品質の話

講演後に品質について個人的に質問してみる.質問内容は『従来の品質保証と異なるはずですが,どうやって品質保証しているのか?』角谷さんの回答としては『そこまで細かく要求されたことはなく,従来のテスト工程でも結構バグが出てしまっているのであまり変わらないかもしれない』とのこと.
何でこのような質問をしたかというと従来のやり方だとバグ検出率とかで表現していたが,アジャイル開発を行うとテストに関する考え方が動作保障に近いためバグ検出率が意味をなさなくなり,そうなると何を持って品質を保証するのかを疑問に思ってました.たぶんストーリなりユースケースなりを定義するときに受入ストーリを記述することを必須にしてそれに対してSeleniumでテストコードを書きそれのテストコードが100%通っていることが品質保証になりますってことになるのかな.う〜む,難しい.

見積もりの話

角谷さんも人月ベースで見積もっている.当分はこの見積もり方法で行くしかないでしょうね.新しく導入するならスタロジが行っている機能見積もりでしょうが,各社で導入するにしても価格設定がなかなか難しくて実現しないでしょう.そうなるとやっぱり人月見積もりベース.んで,そうなると,Railsの生産性の高さが仇になってくるわけです.例えば同じシステムをJavaで2ヶ月,Rubyで1ヶ月で構築出来たとしましょう.単純に人月のみで見積もるとJavaでの価格はRubyでの価格より倍になるわけです.そうなるとRubyで構築する方が顧客としては嬉しいですね.Rubyで受注します.1ヵ月後にはリリースしてしまうので別の案件を探さなくてはいけなくなります.もちろんそんな単純な話にはならないでしょうが,似たような現象は起こるのではないかと想像しています.
受託開発でRubyを選択することは顧客にとっては嬉しいですが,開発側からすると価格破壊の恐れがあります.Rubyを選択してその先に別の売上ポイントがあればまだ良いのですが,そこを見出せないのであればやらない方が良いと言う個人的な結論です.

リリースの話

どのタイミングでリリースしてますか?という質問で,業務が一通り回るようになったらリリースするのが一番かと考えているという回答.個人的にはリリースするタイミングでシステムテストまで終わらせているのか?を聞きたかったんじゃないのかなぁと思ったり.というか僕がそこ知りたいんですけどね.そこまで決まってないのでしょうか.

その他

  • まず来週の現場に行ってしまうとは仕事が速すぎる角谷さんw
  • オーム社の宣伝が無い発表を始めてみたのでちょっと悲しかったですw

*1:未踏のやつじゃない

*2:触れていたら削除しますので教えて下さい