Spring入門 Javaフレームワーク・より良い設計とアーキテクチャ

著者の長谷川さんから献本を頂きました。ありがとうございます。

Spring入門が改訂され今回は Spring4 対応版になります。

SpringBoot がキラーアプリケーションになり、その基盤となっている Spring Framework が注目されているわけですが、コアの部分は昔からあるせいか書籍が限られてしまいます。本書はその点 Spring が出始めた時代に出版させた本のため、Spring Frameworkが生まれた背景の話やコアの部分の記述が厚くなっています。改めて見ると昔はいっぱいのXMLを書いてましたね...そこら辺をいい感じにしてくれるSpringBootのありがたさを感じることも出来ますね。

また、安定依存原則や依存関係逆転原則に基づいた凹型レイヤなど設計の観点も記載があるため初めてソフトウェアアーキテクチャを考えなきゃいけないような人も手元にあると心強い一冊になっています。

ただ、SpringBatchやSpringBootについては紹介程度になっているため、それらの詳細な情報を期待している人は、書店にて自分が必要な情報が載っているかどうかを確認した方が良いしれません。

SpringBootを始めSpring Frameworkの力を最大限に活用するためにもぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

目次はこちら。

第1章 SpringとWebアプリケーションの概要
 1.1 Springの最新事情
 1.2 Webアプリケーション概論
 1.3 Spring概要
第2章 SpringのCore
 2.1 SpringのDI(Dependency Injection)
 2.2 SpringのAOP(Aspect Oriented Programming)
第3章 データアクセス層の設計と実装
 3.1 データアクセス層とSpring
 3.2 Spring JDBC
 3.3 Spring JDBC
 3.4 まとめ
第4章 ビジネスロジック層の設計と実装
 4.1 トランザクションとは
 4.2 トランザクションマネージャ
 4.3 トランザクション機能の使い方
 4.4 まとめ
第5章 プレゼンテーション層の設計と実装
 5.1 Spring MVCの概要
 5.2 環境作成と動作確認
 5.3 サンプルアプリケーションの概要
 5.4 画面を表示するController
 5.5 入力値を受け取るController
 5.6 Spring MVCのその他の機能
 5.7 最後に
第6章 認証・認可
 6.1 認証・認可とフレームワーク
 6.2 認証・認可の基本
 6.3 Spring Securityの概要と導入
 6.4 Spring Securityの基本構造
 6.5 Webアプリケーションと認証
 6.6 Webアプリケーションと認可(アクセス制御)
 6.7 Spring Securityの連携機能
 6.8 セキュリティ攻撃対策
 6.9 まとめ
第7章 ORM連携 - Hibernate, JPA, MyBatis
 7.1 認証・認可とフレームワーク
 7.2 認証・認可の基本
 7.3 Spring Securityの概要と導入
 7.4 Spring Securityの基本構造
第8章 キャッシュ抽象機能(Cache Abstraction) - Spring Cache
 8.1 ProductDaoImplとProductServiceImpl, ProductSampleRunの改造と動作確認
 8.2 応用編
第9章 バッチの設計と実装
 9.1 バッチ
 9.2 Spring Batch
 9.3 サンプルを使った解決
第10章 Cloud Nativeの入り口
 10.1 Spring Boot
 10.2 Pivotal Web Servicesを利用して"Hello World!"
 10.3 PWSにログインする
 10.4 PWSにデプロイして実行する
 10.5 おわりに